2010.10.20 Wednesday
公開シンポジウム
- メディア文化論コース主催 公開シンポジウム
- 「地域発・草の根文化の時代」
- 〜高齢化や過疎、経済的な疲弊に悩む地域からこそ元気な文化を発信することで、日本は再生します!〜
今、日本各地で文化・芸術政策へのテコ入れが行われていますが、その多くは、文化を生み出すための土壌を生み出し、種を撒くことから始めるというより、土もないところに、どこか別のところで育った花をそのまま持ってきて移植しようとするような性急さを伴っているように思われます。根付き成長するために必要な土がないところに移植された花を維持するには、膨大なエネルギーを外から注入する必要があり、とても持続可能とはいえません。その結果は資金の枯渇や関係者の疲弊となってあらわれるでしょう。
これに対して、私たちが提唱するのは、ここに種まくことから始める道。また、その種が根付き、自力で花咲かせ、種が落ちて次世代が育ち持続可能に循環していけるような土づくりから始める道です。
それには、ここに適した植物は何か、すでに私たちは何をもっているか、そこにどう積み上げると、グローバルな世界でこそますます意味を持つ地域色豊かな文化を繁茂させることができるか、考えることから始めなければなりません。
また、地域の人々の悩みや夢にぴったり寄り添い、生きがいや治癒力の源となりながら、その存在意義を示せるような文化発信の形が問われるでしょう。これは自分たちの文化だ、自分たちになくてはならぬものだと感じたとき、地域の人々は文化の支え手として、文化がしっかり根付くための豊かな土壌を提供してくれるはずです。
< インターネット社会の進展とともに、地域発・草の根文化は、中央の権威的制度や、主要メディアを経ずして、いきなりグローバルな発信ができるようになりました。地球大にはりめぐらされたウェブが地下茎のように草の根文化を結びつけています。それは私たちにどんな可能性をもたらすかについても、考えてみたいと思います。
ただし、試みははじめられたばかり。皆の知恵を結集する必要があります。ともにアイデアや経験やノウハウ、ストラテジーを分かち合い、共通のヴィジョンを探りながら、北大スタッフ協力のもと、来るべき時代の文化の地勢図を描きなおしましょう。
【札幌会場】 2010年10月30日(土)13時
北海道大学 遠友学舎
(札幌市北区北18条西6丁目、地下鉄南北線北18条駅下車徒歩10分)
【東京会場】 2010年11月 6日(土)14時
北海道大学 東京オフィス
(JR東京駅日本橋口から徒歩2分、サピアタワー10階)
アドレス: http://www.hokudai.ac.jp/bureau/news/news-top/toffice/index.html
【テーマ・導入者】
1 地域発・草の根文化とは? 堀田 真紀子(当学院で現代芸術文化論演習担当)
2 アートが社会を変える ダーリング・ブルース(アート・ミーツ・ケア学会理事)
3 ウェブ情報としてのアート情報 野坂 政司(当学院でマルチ・メディア表現論担当)
【特徴】
◆ 多中心型・参加型シンポジウムです(札幌・東京会場)
議論の時間をたっぷりとってありますので、テーマについて意見があり、ぜひ発言したいと思う人は、その場で参加することができます。議論の結果は声明にまとめ、ウェブや書籍を通して公表予定です。
◆展示併設・体験型シンポジウムです(札幌会場のみ)
関連組織の紹介ブース、映画上映やアート展示も併設します。北海道発・草の根文化の例が概観できます。
旧第二農場(通称モデルバーン、遠友学舎西隣)での展示
10/16〜11/1(土日もオープン。10/25のみ休館。)10:00〜16:00
展示内容 坂巻正美「けはいをきくこと・・・北方圏の森における思想IV」
遠友学舎での展示 10/30〜11/4(期間中休館なし)10:00〜21:00
展示内容
大井敏恭「大気/ATMOSPHERE」
坂巻正美「けはいをきくこと・・・北方圏の森における
思想III」(ふるまいかた その2)」
お問合せ:北大国際広報メディア・観光学院 堀田
TEL:011-706-5390
e-mail:mailto:mhorita@imc.hokudai.ac.jp
【シンポジウム・サイトへのリンク】 http://kusanone.gsimc.us